2011年4月19日火曜日

伊東俊介さんに密着!その3

今日は、今回の伊東さんの写真展『目玉』の目玉となる、モノクロの大判プリントをされるという情報をキャッチし、モノクロプリントの職人である勢井さんの事務所(STUDIO5)にお邪魔しました。

勢井さんも10年ぶりにされるというロール状の印画紙でのプリント。
驚くのがその印画紙の大きさ、最大1m10cm×20m!(メートル!)
もちろんここから切って使うものなのですが、それでも大きいですよね。
まさにこれはカメラマン伊東さんとプリンター勢井さんの挑戦。
1人では決して出来ない作業なのです。
ところがこの印画紙、一枚分しか残ってません。
失敗すると展示は出来ない…となると、本番は1回…
こちらもドキドキ、カメラを持つ手に汗が…

1回目は小さな印画紙でピントや露光時間を試します。
2回目はロール紙を少しだけ切り取り、露光時間の調整と扱い方の練習を。
3回目…ちょっと気を落ち着けて…

勢井さん「やろ!やろ!」
伊東さん「え!もう?もうちょっと練習…」
勢井さん スタスタスタ…(暗室へ)





本番、始まりました。
(暗室での様子は後日動画をお披露目します。乞うご期待!)
暗室では露光したあと、現像液につけ→撹拌し→停止液につける、という作業が行われ、電気がつけられました。




通常の印画紙だと浅いバットでする作業ですが、今回は専用の細長く深い容器でします。
一番の難関は現像液に印画紙を投入するときで、モタモタしてるとその時間差が仕上がりのムラとなって出てしまうことだそうです。

停止液のあとは、定着液につけて慎重にグルグルグル。






そしてチラッ…
『おおおおおお!』
歓声が聞こえました…!
ええ、ええ、成功しましたよ…!
率直に、すごい!という言葉しか出てきません。
目の前で繰り広げられるその技術に、一同興奮せずにはいられませんでした。



出来上がったものをここでご覧いただきたいのは山々なのですが、今回の目玉なのでチラッとだけにしておきましょう。
あ〜はやく展示が見たいよ〜!



作業が終わってからも、勢井さんと伊東さんの話は尽きる事なく、紅茶で染めた写真を見せていただいたり、こういうのもしたいね、あれもいいね、これはどうだろう?と、とっても楽しそうでこちらまでワクワクします。

あ〜いいコンビなんだなぁ、このコンビで作られる写真だから感動するんだなぁとしみじみ思いました。勢井さんのされてるプリンターというお仕事も、とても気になりますね。

写真展まであと、9日です!